旅先でもスマホで検索するクセをつける
個人の性格かもしれないが、ちょっと気になったことはすぐに「ググる」クセががついている。テレビを観ていても、「この出演者ってデビューなにかな?」とか「このレストランどこにあるんだろう」などなど。
これは海外旅行中でも同じ。SIMフリーのスマホに現地のプリペイドSIMを入れて、日本にいるときと同じようにいつでもどこでも「ググれる」ようにしている。海外の美術館や博物館、遺跡などを見学するときに、観ているものをその場で調べて確認するのと、あとからするのでは感じ方も大きく違ってくる。
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たとえば、カンボジアのアンコール・ワットで壁画を観ていたときのこと。なんとなく見覚えのある風景だなと、壁画について「ググる」と、猿の神様であるハヌマーンの戦いを彫ったものということがわかった。つまりヒンドゥー教の神話『ラーマーヤナ』である。
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さて、この風景をどこで見たのかと記憶をたどると、インドネシアのバリ島だった。バリ島の宗教はと「ググる」とヒンドゥー教(正確にはバリ・ヒンドゥー)だとわかる。
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同じ東南アジアとはいえ、ユーラシア大陸の国とそこから遠く離れた島で同じモチーフをかたや壁画、かたや舞踊として表現しているわけだ。そうわかると、石の色のみの壁画がバリの極彩色豊かな舞踏衣装と同じ彩りで見えてくる……というのは言い過ぎか……。
海外旅行でスマホを使いすぎる弊害
海外滞在中のコミュニケーションツールとしてもスマホは優秀。特に現地で知人との待ち合わせにピッタリだ。私の場合、ほとんどの旅行がひとりだが、旅先で海外在住の知人に会ったり、同じく旅好きの仲間と現地で合流といったこともよくある。
海外での待ち合わせは、ひと昔前なら旅行前から計画を立てて「何月何日何時何分どこどこで待ち合わせ」といった打ち合わせを入念にしていた。だがスマホの登場で、「現地に着いてから連絡」、「何分に駅到着」から「ちょっと遅れます」と細かな連絡ができる。もっとも相手も同じようにスマホやケータイを持っていて、現地での通信環境もあるという条件はあるが。
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知人とのコミュニケーションだけでなく、旅先でTwitterやFacebookなどSNSに、リアルタイムで旅の内容を投稿していると、「どこどこのレストランがおいしい」、「あそこは観ておいたほうがいい」などの返信もあり、ソーシャルガイドブック的な役割も果たしてくれる。
ただこれにも弊害があって、クルマや鉄道に乗っているときにスマホのディスプレーばかりを観て、すっかり車窓を観なくなってしまった。さすがに防犯の観点から日本でしているような街中での歩きスマホはしないが、せっかくの海外の風景を観ずに、SNSのタイムラインを追っているというのはもったいない。
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意識して風景を観るように気をつけているが、車窓を撮影してSNSに投稿したあと、結局ディスプレーを見続けてしまう。ここ最近の自分的な旅の反省ポイントである。
スマホは狙われやすい!
海外旅行でスマホを使うと、街歩きが楽しくなる。道に詳しくなくてもGoogleマップを使えば、行きたいところまで案内してくれるし、都市によってはバスや路面電車の乗り継ぎも案内してくれる。
外国語が苦手でも、翻訳アプリを使えば問題なし。なかには写真で撮影した文字をスキャンして翻訳してくれるアプリもあるので、レストランのメニューを見るときなどで重宝する。
ただ、スマホの普及とともに増えているのが、スマホ泥棒。どうやら世界的な傾向らしく、もともとスリや置き引きの多いヨーロッパや南米だけでなく、北米や東南アジアでも被害が続出している。
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スマホは中古市場がしっかりとできあがっているので、盗んだあと換金しやすい。物価の安い国なら、1台盗んで売るだけで1ヵ月は十分に食べていけるくらい。おなじく換金しやすい電化製品としてデジカメが人気。特に一眼レフやミラーレスが狙われているという。
手口はテーブルに置いたりポケットに入れたスマホを盗まれるという古典的な手口からから、バイクで後ろか近づき手に持っているスマホを強奪して去って行くという手荒なケースも。ベトナムではこの方法で知人が強奪されかけたし、私もハノイで街のおばさんに「そんなの手に持ってると盗まれるよ」と注意された。
というわけで、海外でスマホを使う場合は注意が必要だ。できれば長いネックストラップで首からぶら下げるなどして使ったほうが良い。ちなみに私はネックストラップをカバンにくくりつけて使用している。
使うときも回りを確認して、あまりスマホに集中しすぎないようにしている。歩きスマホは日本以上に危険なので気をつけよう。