ANA新社長に平澤寿一氏が就任へ ―経営体制を刷新しマーケティング高度化とオペレーション基盤強化へ

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全日本空輸(ANA)およびANAホールディングス(ANAHD)は2月25日、2026年4月1日付の役員体制の変更ならびに組織改革、および6月末の定時株主総会以降の役員体制を発表しました。最も大きな人事として、ANAの代表取締役社長である井上慎一氏が3月31日付で退任し、後任として現在の代表取締役副社長執行役員である平澤寿一氏が新社長に就任します。

 社長交代は4年ぶり。退任する井上氏は、4月1日付でANAHDの特別顧問に就任する予定です。なお、ANAHDの代表取締役社長は引き続き芝田浩二氏が務めます。

平澤寿一氏

新社長となる平澤寿一氏は1964年生まれの62歳です。1986年に慶応義塾大学経済学部を卒業後、ANAへ入社しました。社長室事業計画部やマーケティング室ネットワーク戦略部など、経営の中枢である事業計画や経営企画部門において要職を歴任しています。近年は東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局長やANAHDのグループ渉外調査・秘書・経済安全保障担当などを務めました。これまでの豊富な経験をもとに、日本の航空業界全体の持続的な発展と競争力強化を目指し、新たな経営体制を牽引します。

役員体制においては、ANAHDおよびANAの双方で新たな布陣が始動します。ANAHDでは4月1日付で、新たに佐々木泰史氏と寺川直宏氏が上席執行役員に就任します。また、6月末に開催予定の定時株主総会を経て、ANAHDの新任社外取締役として大薗恵美氏が、新任社外監査役として福田慎一氏がそれぞれ選任される予定です。ANA単体では、松下正氏と大前圭司氏が3月の臨時株主総会を経て取締役に就任します。

同時に発表された2026年4月1日付の組織改革では、マーケティング機能の集約、デジタル化の推進、およびオペレーション基盤の再構築が行われます。

本社部門では、グループ内の顧客ロイヤリティマーケティング機能や地域創生関連機能を集約するため、CX推進室に「ロイヤリティマーケティング部」「地域創生・観光部」「グループマーケティング推進部」の3部署が新設されます。これに伴い、営業センターの地域創生部や顧客販売部は廃止され、グループ一体でブランド戦略とマーケティングを推進する体制に移行します。また、デジタル変革室には、情報セキュリティやシステム基盤のガバナンス強化を目的とした「デジタルガバナンス部」が新設されるほか、イノベーション推進部を「データ・AIトランスフォーメーション部」へ名称変更し、「総デジタル人財化」を明確に推進します。

オペレーション体制の再編も実施されます。既存のオペレーションサポートセンターは「オペレーションサポート室」と「エアポートセンター」に分離・再編されます。新設されるエアポートセンターには「空港オペレーション部」が設けられ、国内外の空港におけるオペレーション品質の向上を強化します。また、フライトオペレーションセンターにはパイロット養成訓練の最適化に向けた「訓練開発準備室」が新設されます。整備センターでは、部品供給の安定化を確保するため、「サプライチェーンマネジメント部」と「サプライチェーンオペレーション部」への機能的な分離・再編が行われます。

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